ドラクエ12「選ばれし運命の炎」は発売中止?現在の開発状況について

ドラゴンクエストシリーズの最新作「ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎」は、シリーズに新たな風を吹き込む意欲作として注目を集めています。

2021年の発表から時間が経過していますが、開発は着実に進行中です!

「ダークで大人向け」という新たな方向性と革新的な戦闘システムに期待が高まる一方、発売時期や具体的な情報はまだ明かされていません。今回は現時点で判明している最新情報をまとめてみました

炎の運命が示す新たなシリーズの方向性

「ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎」は2021年5月27日、シリーズ35周年を記念する特別配信番組で初めて発表されました。英語タイトルは「DRAGON QUEST XII The Flames of Fate」となっており、「運命」と「炎」というキーワードが印象的です。

衝撃の発表から始まった新たな冒険

2021年5月27日の記念特番で公開されたティザートレーラーでは、荒涼とした大地に閃光が走り、その軌跡が炎となって「XII」のナンバリングを形作る映像が流れました。そして「人はなぜ生きるのか」という深遠な問いかけが響き渡り、多くのファンを驚かせました

シリーズの生みの親である堀井雄二氏は、この新作について「ダークな感じ、大人向けのドラゴンクエストになっている」と明言しています。これまで親しみやすさを強調してきたシリーズが、まったく新しい方向性に進むことを示唆しています

物語の中心となる「運命」と「選択」

堀井雄二氏によれば、本作のシナリオは「選択を迫られるもの」になっており、「自分の生き方を決める」という内容になっているとのこと。『ドラゴンクエストV』のビアンカとフローラの選択とは異なる、ゲームの展開が変わるほどの大きな決断を迫られる場面があるようです

「選ばれし運命の炎」というサブタイトルからも、プレイヤーの選択が物語の展開に大きく影響し、キャラクターの運命を左右するシステムが導入されると推測できます。シリーズの新たな挑戦として注目されています

大人向けになる世界観と物語

ティザートレーラーでは十分にダークな雰囲気が感じられ、これまでの『ドラゴンクエスト』シリーズとはまったく違う方向性になることが示唆されています。「人はなぜ生きるのか」という問いかけからも、より哲学的で深みのあるストーリー展開が期待できます

シリーズでは珍しい「大人向け」の路線を打ち出したことで、ファンの間では期待と不安が入り混じった反応が見られます。長年親しまれてきたシリーズの新たな挑戦が、どのような形で結実するのか注目されています

開発の現状と情報公開の展望

「ドラゴンクエストXII」の発表から3年以上が経過していますが、その間、具体的な情報はほとんど明かされていません。しかし、スクウェア・エニックスや堀井雄二氏の発言から、開発の現状をうかがい知ることができます

静かに進む開発と情報不足の背景

2024年5月、スクウェア・エニックスは新中期経営計画を発表し、開発方針の見直しと一部コンテンツの開発中止を明らかにしました。これを受けて、長期間新情報がない「ドラゴンクエストXII」の開発中止を危惧する声がファンの間で上がりました

しかし、これまでのシリーズ開発の歴史を見ると、『ドラゴンクエストXI』と『ドラゴンクエストXII』の間隔は過去に例を見ないほど長くなっているものの、そのことが直ちに開発の遅れや中止を意味するわけではありません。より高品質な作品を目指して慎重に開発が進んでいると考えられます

堀井雄二氏による開発継続の確認

具体的な発表はないものの、堀井雄二氏は折に触れて「ドラゴンクエストXII」の開発が継続していることを確認しています。特に「ダークで大人向け」という新たな方向性は、シリーズの転換点となる重要な要素だけに、慎重な開発が進められているようです

インタビューなどでは具体的な情報を明かさないながらも、「新しいバトルシステムは絶対に面白くなる」と自信を示す発言もあります。長年シリーズを手がけてきた堀井氏の言葉だけに、ファンの期待も高まっています

今後の情報公開の可能性

スクウェア・エニックスは現在、「ドラゴンクエスト1&2 HD-2Dリメイク」などの他のドラゴンクエスト関連タイトルの開発・販売に注力しています。これらのプロジェクトが一段落した後に、「ドラゴンクエストXII」の情報が本格的に公開される可能性が高いとみられています

開発には時間がかかっていますが、その分高品質な作品になることへの期待も高まっています。全世界同時発売を目指しているという点からも、各国語へのローカライズを含めた大規模なプロジェクトであることがうかがえます

革新的な戦闘システムへの期待

「ドラゴンクエストXII」において最も注目されている要素の一つが、「従来のコマンドバトルを一新する」と発表された新しい戦闘システムです。シリーズの伝統的な要素を変更するという大胆な挑戦が、どのような形で実現されるのか注目されています

コマンドバトルの進化が意味するもの

堀井雄二氏は発表時に「従来のコマンドバトルを一新する」と述べていますが、「コマンドがなくなるわけではない」とも補足しています。これは、シリーズの伝統を守りながらも、新たな要素を取り入れた革新的なシステムを目指していることを示唆しています

現時点では詳細な情報は明かされていませんが、開発中の段階でも「けっこう面白くなるぞ」と感触が得られているようで、新しいバトルシステムに堀井氏自身が自信を持っていることがうかがえます。シリーズファンにとっては、どのような変更が加えられるのか気になるところです

考えられる戦闘システムの可能性

具体的な情報はありませんが、いくつかの可能性が考えられます。

  • コマンドバトルの基本は維持しつつ、ATBシステムのようなリアルタイム要素を導入
  • FF12の「ガンビットシステム」のような自動戦闘AIの追加
  • ドラクエヒーローズのようなアクション要素の部分的な導入

完全なアクションRPGへの移行を懸念する声もありますが、コマンドバトルの伝統を維持しつつ、よりダイナミックな戦闘へと進化する可能性が高いとされています。

物語と連動する戦闘の可能性

「選択を迫られる」というシナリオ要素と、新しい戦闘システムが連動する可能性も考えられます。例えば、戦闘中の選択が物語に影響を与えるシステムや、キャラクターの成長に関わる重要な決断を戦闘を通じて行うなど、これまでのシリーズにはなかった斬新なアプローチが採用される可能性があります

「ダークな感じ」という方向性も、戦闘システムに反映される可能性があります。より緊張感のある戦闘や、戦略性を重視した難度の高いバトルなど、これまでのシリーズとは一線を画すシステムが導入されるかもしれません

開発体制の変化とその影響

「ドラゴンクエストXII」の開発体制は、これまでのシリーズと比べていくつかの変化が見られます。これらの変化が開発の進行やゲームの内容にどのような影響を与えるのか、注目されています

複数スタジオの協力体制

「ドラゴンクエストXII」の開発には、スクウェア・エニックスを中心に、複数のゲーム開発スタジオが参加しています。具体的には、オルカとヘキサドライブが開発に加わっていることが明らかになっています

オルカは以前から『ドラゴンクエストX』や『ドラゴンクエストXI』の開発に参加しており、シリーズに対する理解とUnreal Engineの知識を持っています。複数のスタジオが協力することで、より高品質な作品を目指していると考えられます

スクウェア・エニックス内の変化

2024年5月、スクウェア・エニックスは新中期経営計画を発表し、開発方針の見直しを行いました。また、人事面でも変化があり、関係者によると、三宅氏の後任にはヒットシリーズの「NieR(ニーア)」で知られる齊藤陽介氏が候補とされています

これらの変化は「ドラゴンクエストXII」の開発にも影響を与える可能性があります。しかし、堀井雄二氏を中心としたクリエイティブな面での一貫性は保たれており、シリーズの本質は守られると考えられます

技術面での進化

「ドラゴンクエストXII」の開発にはUnreal Engine 5が採用されていることが明らかになっています。これは最新のゲームエンジンであり、グラフィックや物理演算などの面で大きな進化が期待できます

前作『ドラゴンクエストXI』もUnreal Engine 4で開発されており、その経験が活かされることで、より洗練された世界表現や、キャラクターの表情、戦闘エフェクトなどが実現される可能性があります。技術的な進化が、「ダークで大人向け」という新たな方向性をどのように表現するのか注目されます

発売時期と今後の展望

「ドラゴンクエストXII」の具体的な発売時期はまだ発表されていませんが、開発状況や市場の動向から、今後の展開について考察してみましょう

発売時期の見通し

発表から3年以上が経過していますが、具体的な発売時期は明らかにされていません。しかし、「全世界同時発売」を目指していることや、Unreal Engine 5という最新技術を使用していることを考えると、開発には相応の時間がかかると予想されます

業界関係者やアナリストの間では、早くても2025年後半、あるいは2026年初頭といった時期が予想されています。ただし、これはあくまで推測であり、公式な発表があるまでは断定できません

他のドラクエ作品との関係

スクウェア・エニックスは現在、「ドラゴンクエスト1&2 HD-2Dリメイク」や「ドラゴンクエストIII HD-2Dリメイク」など、複数のドラゴンクエスト関連タイトルを開発しています。これらの作品の発売スケジュールも、「ドラゴンクエストXII」の情報公開時期に影響を与える可能性があります

特に「ドラゴンクエストIII HD-2Dリメイク」は2021年の35周年特番で「ドラゴンクエストXII」と同時に発表されたプロジェクトですが、こちらも詳細な情報はまだ明かされていません。両作品の開発状況が連動している可能性もあります

プラットフォーム展開の可能性

「ドラゴンクエストXII」がどのプラットフォームで発売されるかも、現時点では明らかにされていません。しかし、Unreal Engine 5を採用していることから、PlayStation 5やXbox Series X/S、高性能PCなど、次世代機向けのタイトルになる可能性が高いと考えられます。

Nintendo Switchでの展開については不透明ですが、次世代のNintendo機が登場する可能性も含めて、幅広いプラットフォームでの展開が期待されています。全世界同時発売を目指していることからも、多様なプラットフォームに対応する可能性があります

新時代を切り拓くドラゴンクエストの挑戦

「ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎」は、35年以上の歴史を持つシリーズの新たな出発点となる作品です。「ダークで大人向け」という新しい方向性や、「従来のコマンドバトルを一新」するという挑戦は、シリーズの歴史の中でも大きな転換点になると考えられます

開発は時間をかけて慎重に進められていますが、堀井雄二氏を中心としたクリエイティブチームの熱意は変わらず、高品質な作品を目指して制作が続けられています。全世界同時発売を目指していることからも、国際的な展開を視野に入れた大規模なプロジェクトであることがうかがえます

具体的な情報はまだ限られていますが、シリーズの伝統を守りながらも新たな挑戦に取り組む姿勢は、長年のファンにとっても、これからドラゴンクエストを始める人にとっても、大きな期待を抱かせるものです。「ドラゴンクエストXII」がシリーズの新時代をどのように切り拓いていくのか、今後の展開に注目していきましょう